2025/12/27 00:00

人は、
選ばれたいと思う。

評価されたい。
必要とされたい。
求められたい。

それ自体は自然な欲求だし、
悪いことでもない。

でも、
ある段階を越えると、
その欲求は静かに外れていく。


選ばれることは、
一瞬の出来事だ。

タイミングが合い、
期待に応え、
条件が噛み合えば、
誰でも選ばれる。

けれど、
残るかどうか は別の話だ。


残る人は、
目立たない。

声を張らない。
自分を売らない。
正しさを競わない。

ただ、
そこに在り続ける。


選ばれる人は、
外に合わせる。

残る人は、
自分の位置を動かさない。

それだけの違いだ。


私は、
選ばれることに興味がなくなった。

拍手も、
称賛も、
拡散も、

必要な時期は確かにあった。

でも今は、
それらがなくても
呼吸が変わらない。


選ばれることを目指すと、
数が増える。

残ることを選ぶと、
数は減る。

でも、
密度が変わる。


残る人の周りには、
依存が集まらない。

答えを預ける人も、
救いを求める人も、
少ない。

その代わり、
自分の足で立つ人だけが
静かに並ぶ。


それで十分だ。


選ばれないことを
恐れなくなったとき、
人は自由になる。

拒まれても、
静かでいられる。

忘れられても、
自分の位置が揺れない。


残る人とは、
最後まで立っている人じゃない。

途中で降りない人 だ。


もし今、
注目されなくなったと感じているなら。

それは衰えじゃない。

篩(ふるい)が終わっただけ だ。


選ばれる世界から、
残る世界へ。

そこは静かで、
広くて、
競争がない。

私は、
その場所にいる。

── しめ縄
縁導師:コウキ